先輩移住者紹介~山本貴史さん~

( 地元である長門市に、趣味を通じてUターンすることになった山本さん。
たくさんのコミュニティで可能性を広げ、どんどん新しいことに挑戦していきます!)

「コミュニティーから広がる可能性」

山本 貴史さん 40代 愛知県からUターン
株式会社 日置(ひおき) 取締役

どうしてUターンを考えるようになったのでしょうか?

長門市で生まれ育ち、大学進学を機に愛知県に行きました。大学卒業後はコンビニをつくる会社に就職し、当時全盛期だったと思うんですけど、もともと酒屋だったお店をコンビニに変えていくという事業の営業をしていました。学生時代から続けていたこともあって、社会人ラグビーチームにも所属し、それなりに楽しく日々を送っていました。当時サーフィンにもはまっていて、あまり知られてはいませんが、長門市はサーファーの間では意外と人気があって。それで、「地元でも遊べるな~。帰ろっかな~。」くらいの感覚でフラッとUターンしました。25歳くらいの頃ですかね・・・

Uターンして良かったところ、不安だったところはなんですか?

もともと「ふるさと」は嫌いじゃないし、誰にも帰りたいという気持ちって少しはあると思うんですよね。ただ、帰るきっかけが無くて・・・。僕はたまたま趣味と地元の環境が合ったので勢いで帰ってきました。いざ帰ろうとなると、やはり心配なのは「仕事」の部分でした。給与面ではやはり都会に比べ収入減になるし、求人はあるのか?など不安はありました。

それでも帰ってきて良かったと思うのは、やはり落ち着くというか・・・都会の慌ただしい時間の流れから解放されて、時間に余裕ができ、心にゆとりが持てたと思います。

長門市に帰ってからの仕事はどうしましたか?

先のことはあまり考えずに、フラッと帰ってきたので、とりあえず生活の為、お小遣い稼ぎのつもりで長門市内にある「油谷湾温泉ホテル楊貴館」でアルバイトを始めました。そこでなぜか前社長に可愛がってもらい、色々と指導してもらいました。僕がその頃から「いつかなんかやってやるぞ!」という気持ちでいたので、ギラついていたからかもしれません(笑)。

そばで働くうちに、ビジネスマンの感覚・経営者としての感性を磨かれたような気がします。気がついたら自然と社員になっていました(笑)。ホテルの系列店舗「ととろの里」(手打ちそばを山奥で提供)の店長としてお店を任されました。ずっと働くつもりはなく、何か新しいことに挑戦したいという思いがずっと心の奥にありました。退職も考えていたのですが、そのタイミングで店舗が火事で全焼してしまって・・・。ここで今自分が抜けるのはまずいと踏みとどまり、リニューアルオープン後はそれまで以上に運営に気合が入り、より経営に関わった働き方になりました。楊貴館前社長との出会いは大きかったですね。

▲人里離れた山奥に佇む「ととろの里」※現在休業中。
▲店舗では自ら打った9割そばを提供。多くのお客様が遠方から訪れる人気店

異業種の農業をなぜ始めたのですか?

実家が農家で、必然的に仕事の合間に手伝うようになり、地域の現実を目の当たりにしました。地域内では高齢化が進み、後継者がおらず、耕作を辞めていく農家が増えました。若者は都会に出ていき、農業なんて見向きもしない・・・「このままの農業スタイルだと、いずれ限界が来る・・・」そんな風に感じました。「生まれ育ったこの場所、この田園風景を守りたい。自分に何かできることはないか。」と・・・。父も同様の思いから、耕作を辞めた農家から田を引き受け、米作りに励んでいました。年々引き受ける圃場の面積も増え、規模も大きくなり、個人でやるには限界が来たことから、農業法人を設立したほうがいいと思いました。法人にするなら、もっと本腰を入れてやろう!と。そのタイミングで会社を辞め、家業を引き継ぎ、農業法人「株式会社 日置(ひおき)」を設立しました。

▲守っていきたい日置地域の田園風景 
▲農業法人「株式会社 日置」のロゴが入ったオリジナルのぼりが目を引く

日置ではどのような農業をされていますか?

軸は「米作り」です。ただ、米を作って農協などに出荷するわけではありません。自社で一括して加工・パッケージまで行い、製品としてオンラインショップでの販売及び取引先に卸しています。主軸商品であるブランド米【日置ノ庄】は、他の有名な産地のお米と比べても、負けないくらい美味しいとバイヤーの方からも高評価を頂いており、改めて長門市で作るお米はもっとアピールしていくべきだと感じています。

もう一つの売れ筋商品は、【日置ノ発酵グラノーラ】です。この商品にはストーリーがあって・・・2020年に稲を枯らす害虫のトビイロウンカが山口県内で猛威を振るい、その年のお米はほとんどが2等米になってしまったんです。「米」としての販売が難しく、何か活用できないかと考え、地元を愛する人たちと熱い思いをもって作物を作る農家さん、地域おこし協力隊がタッグを組み、日置を代表するものを作り上げようと立ち上がりました。これまでの様々な経験や人との繋がりから生まれたグラノーラ。商品化された当時、長門市出身で都会に出ている若者から、応援メッセージもたくさん頂き、「地元のために何かお手伝いできることはありませんか?」と連絡をくれた子もいました。情報発信やHP作成などボランティアで手伝ってくれています。そんなストーリーのある「日置ノ発酵グラノーラ」今では米と並ぶ主力商品となりました。

(以下日置オフィシャルサイトより抜粋。)
2023年12月7日発行のCREA「贈りものバイブル47都道府県の手土産」の大好評特集「贈りもの大賞2024」に、47都道府県の中で山口代表として日置ノグラノーラがノミネートされました。

オフィシャルサイトはこちらから

▲長門市日置の大地をイメージしたパッケージデザイン
▲こだわりの詰まった日置ノ発酵グラノーラ

若者が農業を魅力的に感じるような取り組みをされているとか?

現在、従業員が3名いますが、彼らとは「フランチャイズ契約」を結んでいます。「作る→売る→消費」までの流れを見える化し、作る喜びを味わえるようにしています。すべて自分でやらなければならない!と、目標を立てることでやる気も起き、モチベーションも上がりこだわって作るようになる。こだわりの商品を、こだわって使ってくれる場所へ売り込み、ブランド力が上がる。こうなると良い循環が生まれてきます。

ちょっとしたことですが、農業法人では草刈りなどもリーズナブルな価格で請け負っています。田舎なので、高齢化も進んでいることから結構需要はあります。おじいちゃんおばあちゃん、すごく喜んでくれて、野菜とか果物とか色々頂くことも多いです(笑)。田舎あるあるですね!こういった部分でも地域との繋がりができ、お互いにWINWINな関係を築けていると感じています。

農業って単純作業なので、何か目標があったほうが、やっていて楽しいと思うんですよね。農業って定年とかないんで。うちの親父も生涯現役です。体が動くうちはって、はっぱをかけてますよ。収入があれば孫にも色々買ってあげることもできますし(笑)。農業って、形になればやりがいのある良い仕事だと思います。

▲法人では自動田植え機など最新の設備も揃っている。
▲生涯現役でバリバリ働くお父さん!

休日はどのように過ごされていますか?(オフタイムの過ごし方)

子どもが二人いるので、家族と過ごす時間を大事にしています。最近は息子が所属しているサッカーチーム「長門フットボールクラブ」の試合についていくことが楽しみです。監督やコーチが熱い思いを持って、サッカーの技術だけでなく、挨拶などの礼儀作法もメリハリをつけて指導してくださっています。自分もずっとラグビーをやってきて、肉体的にも精神的にもめちゃくちゃ鍛えられた経験が、大人になってすごく生きていると思うので、スポーツがもたらす子どもの可能性と成長を楽しみに、色々とサポートできればと思っています。

「長門フットボールクラブ」が強くなれば、「あそこのチームに入りたい!」って県内外からのスポーツ移住とかにも繋がる可能性もあるんじゃないかなって思ったりもしています。

▲長門市外からも通ってくるお子さんも多い
「長門フットボールクラブ」
HPはこちらから
ながとスポーツ公園での一コマ 仲間たちと喜びを分かち合う子ども達。

子育てにおいて大切にしていることはありますか?

子どもたちには、文武両道の方針で、勉強や習い事、遊びをバランスよくできるような環境をと思っています。いろんな世界があることを見て知って体験することで、大人になったときに絶対に生きてくると思います。なので、家族でいろんなところに出かけています。

とにかく色んな経験をさせてあげたいと思っていて、特に息子には日本だけでなく海外とかにもじゃんじゃん行って広い世界を知ってほしいなって思います。娘にはできるだけ近くにいてほしいかな(笑)。

長門市の子育て・教育環境はどうですか?

子育て環境としては自然も豊かで、治安も良いのですが、人通りが少ない場所とかもあるので、娘の学校からの帰り道とかちょっと心配な部分もあります。街灯なども無いところが多いので、そこは大人たちがしっかりフォローしなくちゃいけないかなと思っています。地域みんなで子育てできるといいですね。

教育に関しては人口が少ない分、小中学校も一クラスや複式学級のところが多いですが、その分先生がしっかり見てくれるように感じているので、その部分ではとても良いと思います。ただ、習い事などをしていないと、市内外の子どもたち同士が関わる機会が少ないような気がしています。コロナウィルスの流行をきっかけに、運動会などの行事も短縮されてしまって、午前中に終わるのは寂しいな~と。地域交流も兼ねて学校地区別運動会みたいなものをやっても面白そうですよね!達成感や喜び、悔しいという気持ちも味わい、みんなでわいわいお弁当を囲んで、近くの人と飲ミュニケーションとったりする!(笑)そんな時間ってやっぱりすごく大事だと思うので、規模の大きな運動会やりたいですね~。

やりたいことがあふれていますね?今後の目標を教えてください。

そうなんです!思いついたらやってみないと気が済まない性格でして・・・(笑)。12月がちょうど一年で一番落ち着く時期なので、事業計画とかめっちゃたてています。とにかく色んなことに挑戦する。どんどん目標を立てて!自分を追い込んで!一つずつ達成していくって感じです。

直近の目標としては、販路拡大の部分で、東京で「お米」のルートを確立させ、広げていきます。こだわりの商品を取り揃えたセレクトショップや百貨店などで、常時、うちの商品を手に取ってもらえるようにしたいと思っています。

ちょっと大きな目標となると、地域資源を活用した事業にも取り組みたいと考えています。今考えているのが、地域内にある「黄波戸温泉」の活性化です。通常のサウナだけでなく、女性向けのミストサウナ導入や、近隣環境を整え、古民家を活用した飲食店や宿泊施設なども創っていって、観光客や関係人口を増やし、長門市の成長を促せたらと思っています。地域が元気になることで、地元にみんなが帰ってきやすい環境づくりをこれからも継続してやっていきます!!

▲東京で「お米」の販路先を確立させたい!
▲日本海を望むロケーションで、地元民から愛される黄波戸温泉の活性化にも今後携わりたいと考えている

長門市に移住を検討されている方へ

長門市には豊かな自然と豊富な食べ物、資源を活用した仕事などがあります。自然と一緒にゆっくりとした生活、子育て、何よりじっくり子ども達と向き合い、ふれ合うことができます。是非、子育て世代の方、お待ちしております。また、超高齢化が進み、人口が減少しています。一緒に、現在長門市を盛り上げている人たち、住んでいる人たちと、住みやすく、新しい長門市を作っていきましょう!


株式会社 日置(ひおき)」 

山口県日置中3919-1

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